言葉と文化。
2020-03-26
当たり前のように「綺麗な花」なんて言いますが、「綺麗」という語に「清潔」と「うつくしい」の両義を持たせているのって、いかにも日本っぽくありませんか?
英語で “clean flower” と言ったら「清潔な花」でしかなく、「うつくしい花」は “beautiful flower” です。
英語圏において「清潔」と「美」とは異なる概念として、それぞれ別の語があてがわれているわけですね。
忌まわしいコロナ禍の真っ只中にあって、日本人ならではの(時に強迫観念と言っても良いほどの)「清潔志向」に世界が注目しています。清潔という一種の状態を、美という観念にまで昇華させている日本文化。
私も毎日気が触れたかのように手を洗い、おかげでひどい手荒れに悩まされながら、美しくもない日々を送っています。

ちなみに漢字の「美」は「羊が大きい」と書きますね。
その昔、中国では羊が神への捧げものとして用いられていました。
大きな捧げものは神聖であり、そこから転じて「うつくしい」という意味になったそうです。
言語というのは民族の歴史であり、各民族が紡いできた無意識を表象しています。
日本語を知ることは、日本人が大切にしてきたものを知ることなんですね。
そうした面からお墓文化について思いを巡らせてみても面白そうなので、このブログでも皆様にご紹介していければと考えています。
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